【SSDの耐久性】TBWって?SSDの耐久年数を計算してみた

この記事ではいくつかのSSDの性能値を使って耐久年数を概算してみようと思います。
SSDの候補たち
以下の信頼性の高い4つのSSDをリストアップしてみました。
SSD | TBW |
---|---|
Crucial P310 1 TB | 220 TB |
Solidigm P41 Plus 1 TB | 400 TBW |
Western Digital WD SD580 1TB キオクシア EXCERIA PLUS G3 1TB | 600 TB |
Crucial P310 1 TB

Solidigm P41 Plus 1 TB
Western Digital WD SN580 1TB

キオクシア(KIOXIA) EXCERIA PLUS G3 1TB

耐久年数の計算
計算方法
SSDの耐久性を表す指標であるTBWを使って、上記のSSDが何年くらい持つか計算してみましょう。
SSDの耐久性の指標としてTDW(Tera Byte Written)というものがあります。
これはSSDに書き込めるデータの総量(総書き込み可能量)を示す数値です。
例えば、Crucial P310のSSDの耐久性(TBW)が220 TBです。
これはSSDに 220 TB 書き込むと壊れるということを意味しています。
耐久年数概算
耐久年数は以下で概算することができます。

一日当たりの平均書き込み量ですが、CrystalDiskInfoというソフトウェアを使うと自分のSSDの総書き込み量と稼働時間が確認できるので、それを使って平均書き込み量を計算します。
TBWはテラバイト表示なので単位に注意していください。
まず、CrystalDiskInfoのページ からインストーラをダウンロードします。
なにやら、通常版、Shizuku Edition、Kurei Kei Editionの3つがあるので好きなものをダウンロードしてください。
ZIP(XP-)というボタンをおすとダウンロードできます。
ダウンロードしたファイルを解凍して、DiskInfo64.exe
というファイルを実行します。
すると下記のような画面が出てくるので、「総書込量(ホスト)」と「使用時間」の値を確認します。

それを使って以下のように1日当たりの平均書き込み量を計算しましょう。

総書込量がギガバイト表示なので1024で割ってテラバイトに直しています。
テラバイト(TB)に直した総書込量を使用時間で割って24時間(=1日)をかければ1日あたりの平均書き込み量になりますね。
私の手持ちのSSDで計算すると1日当たりの平均書き込み量は0.094 TBでした。

これ見たときちょっとびっくりしました。
ふつうは1日あたり20 GBくらいといわれています。
これをつけていたPCの用途は普段使いをしていたPCで、科学計算やブラウザ検索やOfficeソフト使用、ゲームに使っていました。
科学計算のせいだろうな…。
1日あたり20 GB で計算すると、各SSDの耐久年数は以下のようになりました。
SSD | TBW | 耐久年数 |
---|---|---|
Crucial P310 1 TB | 220 TB | 30 年 |
Solidigm P41 Plus 1 TB | 400 TB | 56 年 |
Western Digital WD SD580 1TB キオクシア EXCERIA PLUS G3 1TB | 600 TB | 84 年 |
普通の使い方だと壊すほうが難しそうですね。
次はグラフにして耐久年数を可視化してみましょう。
耐久年数グラフ
耐久年数 vs. 1日あたりの平均書き込み量
耐久年数を縦軸に、1日あたりの平均書き込み量を横軸にとったグラフです。
TBWが220, 600, 1200の場合のグラフを色分けして表示しています。
このグラフのポイントは以下の通りです。
- 一般的な使い方(1日あたり20 GB)の場合、TBW 220だとしても耐久年数は30年くらいになる。
→ TBWはあまり気にしなくてもよい - ヘビーな使い方(1日あたり100 GB以上)の場合、TBWが600程度のSSDであれば10年耐久できる。
- 壊すほうが難しい。

耐久年数 vs. TBW
耐久年数を縦軸に、TBWを横軸にとったグラフです。
1日あたりの平均書き込み量が10, 20, 50, 100 GB/dayの場合のグラフを色分けして表示しています。
このグラフのポイントは以下の通りです。
- TBW 220の場合、ヘビーな使い方(1日あたり100 GB以上)だと10年以内に壊れる可能性が出てくる。
- TBW が600の場合、1日あたり100 GB以下の使い方であれば10年以上耐えられる。
- 1日あたり100 GB以上の高負荷環境運用をするならば、TBW 600以上のモデルを使用するほうがよい。
- 壊すほうが難しい。

まとめ

最近のSSDは高耐久!一般用途で壊すほうが難しい!