【Stable Diffusion】LinuxにStable Diffusionをインストールする方法【Ubuntu】

この記事ではUbuntu 24.04 にStable Diffusionをインストールする方法を解説します。
最新のNVIDIA GPU の RTX50シリーズを使用している方は少しインストール方法が異なります。
以下の記事で、RTX50シリーズ向けのStable Diffusionのインストール方法を解説していますので、こちらをご参照ください。

環境
OSはUbuntu 24.04を選択します。WSL2で簡単にインストールできますし、すごく情報が多いLinux なのでおすすめです。
WSL2 :
Windows 11標準搭載の機能。LinuxをWidnows上で仮想的に動かすことができる。Windows Subsystem for Linux 2の略称。
PowerShellを開いて、
wsl --install
を打つだけで仮想環境のUbuntuをインストールできる。
WSL2環境でも生のUbuntuでもどちらでも以下のインストールを進められます。
NVIDIA のドライバー、CUDAのインストール
CUDA Toolkit のインストール
CUDA のインストールを行います。
NVIDIAの公式サイト(最新CUDAのダウンロードページ)からインストールします。
以下の記事でCUDAのインストール方法を解説していますのでこちらを参考にしていただければと思います。

Google Performance Tools のインストール
Googleが開発・提供している性能解析ツール群である Google Performance Tools の開発に必要なヘッダーファイルやライブラリを含むパッケージをインストールします。
これを入れておかないとStable Difffusion起動時に警告がでます。
Google Performance Tools は、アプリケーションのCPU使用率やメモリ使用状況を詳細にプロファイリングするためのツールで、ブラウザのメモリ使用を抑えることができるようです。
以下のコマンドでインストールすることができます。
sudo apt install libgoogle-perftools-dev
Python環境構築
Pythonの環境構築を行います。ここではpyenv + venvを使ったPython環境を作ってみましょう。
pyenv + venvの開発環境構築
pyenv
は、複数の Python バージョンを簡単に切り替えられるツールです。
Pythonを直接インストールしてもよいのですが、それだとほかのバージョンのPythonを使うときにStable Difffusionが起動できなくなったり、将来的にStable DifffusionのPythonバージョンが更新された場合に、自分のパソコンのPythonバージョンを更新するのも大変なので、pyenvで環境を作るのがおすすめです。
venv
はPython
をインストールすると標準でついてくる仮想環境構築パッケージです。venv
を使うと作成するアプリごとに仮想環境を作って独立して管理することができます。
他のアプリに影響を及ぼさないので、変なところでパッケージ同士が干渉したりするのを防ぐことができます。
インストール方法は以下の記事にまとめていますので、こちらを参考にインストールを進めてみてみください。

Python 3.10.6のインストール
それでは、Stable Diffusion が指定しているPython 3.10.6をインストールしましょう。
以下のコマンドでインストールができます。
pyenv install 3.10.6
pyenv
でインストールしたpythonを使うときは、pythonを使いたいフォルダ内にcd
コマンドで移動してから そのフォルダ内だけでpythonを有効化します。
cd pythonを使いたいフォルダのパス
pyenv local 3.10.6
Stable Diffusionインストール
Stable DiffusionのGitHubリポジトリ から一式をダウンロード(リポジトリをクローン)します。
いったんホームディレクトリに戻りましょう。インストールしたい場所があればその場所へ移動してください。
cd ~
以下のコマンドでリポジトリをクローンします。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
するとstable-diffusion-webui
というフォルダができているのでそこに移動します。
cd stable-diffusion-webui
Stable Diffusion を起動して必要なPythonパッケージをインストールしてもらいましょう。
まず、Python 3.10.6
の仮想環境を作ります。今いるフォルダで動作するpythonを以下の通り指定します。
pyenv local 3.10.6
次に以下のコマンドで仮想環境venvを作ります。
python -m venv venv
そのあと、仮想環境を有効化します。
source venv/bin/activate
最後に以下のコマンドでStable Diffusionを起動します。
./webui.sh
これであとは自動で必要なパッケージがインストールされます。
おまけ: xformersの導入
xformersは、Facebook AI Research(現Meta AI)によって開発されたPyTorchベースのライブラリで、Stable Diffusionの画像生成を高速化することができます。
以下のコマンドでインストールすることができます。
pip install xformers
その後、Stable Diffusionのインストールディレクトリにあるwebui-user.sh
を編集してxformersを使うように起動オプションを追加します。
まず vimエディタでwebui-user.sh
を開きましょう。
vi ./webui-user.sh
そして、
#export COMMANDLINE_ARGS
という記述を探します。最初のほうにあります。
みつけたら先頭の#
を削除します。(x
でカーソルの前にある文字を削除できます)
その後、以下の通りに編集します。
export COMMANDLINE_ARGS="--xformers"
これで保存してesc
キーを連打して(念のため連打 笑)、:wq
と入力してEnterを押します。
すると変更を保存できます。
この状態でStable Difffusionを起動するとxformersを適用することができます。
まとめ
この記事ではUbutnuにStable Difffusionをインストールする方法をまとめました。
以下の記事でRTX50シリーズのStable Difffusionによる画像生成の性能比較をしています。
結果を踏まえておすすめGPUも選んでいるのでこちらの記事もぜひご覧ください。
